ソガイ

批評と創作を行う永久機関

「ドナルド・エヴァンズ展」鑑賞記

横田茂ギャラリーで開催中のドナルド・エヴァンズ展(2020年10月26日〜11月13日)に行ってきた。ゆりかもめ竹芝駅から徒歩3分という、アクセスも申し分のない立地だ。もっとも、私は盛大に道に迷ったせいで30分近く歩き回る羽目になったのだが。 ドナルド・…

本というもの——山中剛史『谷崎潤一郎と書物』「序にかえて」から

もしかしたらどこかで言っていたかもしれないが、私の学部、修士を通じての研究テーマは谷崎潤一郎だ。もともとは谷崎と芥川の、いわゆる「〈小説〉の筋」論争に興味をもったところから始まった。それは大学2年生くらいのことだったと思うが、当時の私は「小…

対症療法の次へ——ソガイ〈封切〉叢書第二号刊行に際し

ソガイ〈封切〉叢書第二号「埠頭警備人」をようやく刊行した。第一号から3カ月ほどかかってしまった。当初の計画では、せめて2カ月に一号は新刊を出すつもりだったのだが、先延ばし先延ばしにしているうちにこんなことになってしまった。 sogai.booth.pm そ…

筆まかせ5

最近、少し記事の更新が滞っている。別のところに寄稿する文章を書いていて、そのための調べ物もあったりしたことが主な要因なのだが、少し疲労があって、さらに文章を書くだけの余裕がなかったのも事実だ。ただ、それでも本自体は読んでいて、特に池内了『…

体の一部としての本—「本づくり学校修了展」製本ワークショップ体験記

8/22の土曜日。休日にもかかわらず、明らかにいつもより人通りの少ない浅草の町を歩き、浅草Book&Designにて8/22〜24に開催されている「本づくり学校修了展」、そこで行われている製本ワークショップに参加してきた。(http://misuzudo-b.com/news/291/ 2020…

男性作家/女性作家棚—エドゥアルド・ガレアーノ『日々の子どもたち——あるいは366篇の世界史』から

BOOTH以外の販路も開拓していく、と宣言してからだいぶ時間が経ってしまったが、ようやく1軒、書店に自分たちが作った本を置いてもらうことになった。 地元の小さな書店、向島の「書肆スーベニア」さん、こちらに「ソガイvol.5」を3冊置いてもらった。文学フ…

「了解」と「諒解」

「読売新聞」2020年3月28日の朝刊、その1面に、「国語力が危ない」と題された記事が掲載されていた。「エモい」などを巡る国語力の問題を多角的な視点から考察した記事になっている。 その内容については全体的に思うところもあるが、それを指摘していたらき…