2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧
2/27 なにか新しいことを始めたい、と書いた。そこには具体的に書かなかったけれども、その候補のひとつとして、古井由吉の作品をこつこつ読み進めてみる、というのがあった。古井の作品は『杳子・妻隠』『雪の下の蟹・男たちの円居』くらいしか読めておらず…
思えばここ一年、「本」や「出版」ということについて、折に触れて考え続けていたような気がする。 そのきっかけは、みすず書房創業者・小尾俊人の著作『出版と社会』(幻戯書房)を読んだことである。本書の大部分は引用が占めており、果たして純粋な「小尾…
東京堂書店の新刊棚、しかも平積みされているこの本に自分の目を疑った。森内俊雄『一日の光 あるいは小石の影』(アーツアンドクラフツ、2019年12月)。森内俊雄、三十余年にわたるエッセイ集成だ。 ここ1年、森内俊雄の近著『道の向こうの道』に感銘を受け…