ソガイ

批評と創作を行う永久機関

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「ジャンル」を「パラダイム」にしないために

芥川賞・直木賞の季節が、またやってきた。 正直なことを言うと、芥川賞・直木賞の候補作が発表されても、受賞作決定までにそのほとんどの作品を読むことができていない。(今回は芥川賞候補については3作品読んだ。無難、と言われるかもしれないが一押しは…

第26回文フリ東京及び『サブカルチャーと生存 第一次生存報告書』収録「滝本竜彦 『NHKにようこそ!』 読書会」についての感想

2018年5月6日に開催された第26回文フリ東京にソガイとして参加した。前回の文フリではフリーペーパーしか配布しなかったが、今回は定価500円で『ソガイvol.2 物語と労働』を販売した。今更だが、わざわざソガイのブースを訪れてくれた皆様に感謝。 50部刷っ…

文学は役に立つ 石原千秋『近代という教養 文学が背負った課題』書評

いちおう私はこういったブログを運営しているわけだが、正直な話、文学研究や批評の類の文章を読んでいても、よくわからないことが多い。それは、自分の頭が追いついていないせいだ、と思って後ろめたさのようなものを感じていた。いや、その意識自体はいま…