ソガイ

批評と創作を行う永久機関

第32回文学フリマ東京 で「ソガイ」第六号(テーマ・青春)を販売します。※試し読み有り

ブース番号はソ-13、隣接ブースは君嶋復活祭さんと本棚の陰 さんになります。開始時間の12時から終了の17時までブースを開いている予定なのでお好きな時にお越しください。ソガイの新刊のほかに既刊とソガイ〈封切〉叢書の出張版も数冊用意しております。 ソ…

筆まかせ9

いままでに何度も試みては失敗・挫折している読書ノートを、性懲りもなくもう一度始めてみようと思う。というのも、読書量が減っていることに少し危機感を覚え始めたからだ。時間がないといえばないのだが、だからといって皆無なわけではまったくなく、読書…

労働者であるための「表現」——川崎昌平『労働者のための漫画の描き方教室』

労働というものを批判する言葉は、軽口のようなものから理論的なものに至るまで無数に見られる。正直なことを言えば、私だって働かなくてもいいものなら働きたくはない。労働の必要がなければ自由な時間が取れてもっといろいろなことができるのにな、と思う…

1年間の校閲の仕事から考える生活の知恵

出版社の校閲部で働き始めてから1年ちょっとが経った。どこかで話したことがあったような気がしないでもないのだが、私はこれでもいちおう日本エディタースクールが主催する校正技能検定上級に合格していて、人よりは多少誤字脱字に気付きやすい方なのかもし…

筆まかせ8

3月10日 2ヶ月に1本程度、〈封切〉叢書を刊行しようと思っていたのも今は昔。そもそも、2月の中頃からはまともに本も読めていない有様であり、ましてや本をつくるなどという気持ちにもならない。 いや、気持ち自体はあるのだけど、体がそれとちぐはぐで、盛…

漱石と子規の「硝子戸」

日本で「文豪」と言えば真っ先に名前が挙がるのは、おそらく夏目漱石だろう。もはや死語になっている感もある「国民作家」という呼称を与えることに特に異論は覚えない漱石だが、その作品は、現代の読者からすれば必ずしも読みやすいものではないと思うのは…

筆まかせ7

2021年1月13日 久しぶりに片頭痛に見舞われた。 私が片頭痛を発症したのはたしか高校2年生のときだった。大学受験に向けて勉強をしているなか、目を開けているのもつらい頭痛に、月に2、3回も襲われるのはきつかった覚えがある。高校2、3年生のとき、1年で10…